(2017年3月5日にアップデートしました。以前よりも説明を詳しくしました)
バックグラウンド
特典航空券を予約する際に知っておくと便利な単語をいくつか紹介します。これらをきちんと理解できているかできていないかでマイルを効率よく使えるかが決まると言っても過言ではありません。エアライン別の特典ルールを理解し、うまく使いこなし希望の日程でルートを予約するのにも役立ちますのでぜひ頭に入れてください!
Layover(レイオーバー)
乗り継ぎのことです。よく乗り継ぎが1時間しかない!とか5時間もあるとか乗り継ぎのために1泊しないといけない!という会話をしたり聞いたことがある人がほとんどでないですか?
実はここで使うlayoverってちゃんと決まりがあります。2つのフライトの間の乗り継ぎを全て「layover」とは言いません。国際線の旅券の場合24時間以内の乗り継ぎをlayoverと言います。アメリカ国内線の場合は4時間以内の乗り継ぎをlayoverと言います。
例1、オマハを夕方出発しシカゴに夜(夜7時)到着するので1泊する。翌朝のJAL便(朝11時)で成田行きに搭乗する。
この場合は前日夜7時から翌日朝11時が乗り継ぎ時間ですね。つまり16時間乗り継ぎ時間です。この場合はlayoverと言います。理由はこのチケットは国際線を含むチケットで乗り継ぎ時間が24時間以内だからです。
例2、オマハを出発しシカゴに朝10時到着。シカゴで時間もあるのでダウンタウンで観光をしてホテルで1泊。翌朝のJAL便(朝11時)で成田行きに搭乗する。
この場合は乗り継ぎ時間が25時間で24時間以上ですね。つまりlayoverとして考慮されません。(国際線チケットの乗り継ぎ時間)24時間以上の乗り継ぎはストップオーバー(次↓で説明します)と呼ばれます。
国際線を含まないチケット(つまりアメリカ国内線)は乗り継ぎ時間が4時間以内のものだけlayoverと言います。4時間以上だとストップオーバー(次↓で説明します)と呼ばれます。
stopover(ストップオーバー)
上記のlayoverで少し触れましたが、乗り継ぎ時間が一定時間よりも長くなるとストップオーバーとよばれます。ただ乗り継ぎ時間が長くなるだけで他は全く同じです。日本語だと「途中降機」と呼ばれます。途中で飛行機を降りる。つまりチケットの途中だけど飛行機に乗るのを一時中断するという意味です。
こちらがストップオーバーと呼ばれる条件
国際線なら24時間以上1年以内の場合。
アメリカ国内は4時間以上の場合。
ストップオーバーとして考慮されると、そこを区切りとして別々のチケットとして扱われます(もちろん例外はありますが)。理由は「途中降機=途中で飛行機を降りる」んですから。同じチケットとして扱わなくてもいいわけです。
ですので、特典航空券でストップオーバーを使わせてくれない航空会社(アメリカンなど)は2つの特典チケットして考えチャージしてきます。
例、
シカゴーホノルル(ストップオーバー)-成田
ホノルルで24時間以上1年未満滞在するというチケットです。24時間以上1年未満ホノルルで滞在した後に成田行きのフライトに乗るというチケットですね。
この場合ストップオーバーを使わせてくれない航空会社(アメリカンなど)はシカゴーホノルル(22500マイル)をひとつの特典航空券と捉え、ホノルルー成田(35000マイル)をもうひとつの特典航空券して扱います。つまり1つのチケットではなく、2つのチケットとしてマイルをチャージされます。
合計で片道22500+35000=57500マイルを支払わないといけなくなります。
上記のアメリカン(ストップオーバーさせてくれない航空会社)で乗り継ぎ時間が24時間以内の場合
つまり、シカゴーホノルル(レイオーバー)-成田という旅程の場合はアメリカ⇔日本の片道35000マイルをチャージされます。
逆に全く同じルートでストップオーバーを使わせてくれる航空会社(ユナイテッドなど)のマイルを使い、各区間(レッグ)の必要マイル数も同じだと仮定し計算すると、1つのチケットして扱ってくれるので、アメリカ⇔日本の片道分だけ(35000マイル)チャージされます。
ストップオーバーを特典航空券で使える=観光できる都市が1つ増えるということにつながります。
シカゴーホノルル(レイオーバー)-成田 (乗り継ぎが24時間以内なので本格的な観光はできませんね)
シカゴーホノルル(ストップオーバー)-成田 (乗り継ぎ時間が24時間以上1年未満なので思う存分時間を過ごすことが可能です。もちろん観光も可能ですよね?)
ストップオーバーを使える=観光できる都市が1つ増える=マイルをより上手に使える=お得である!となるわけです。
open jaw(オープンジョー)
これが少しわかりにくいのですが、まずはなぜオープンジョーと言われるか説明します。Openは開ける。Jawは顎という意味で、「顎が開いた」という意味ですね。なぜこんな単語を使うのかは定かではありませんが、この「顎が開いた」という意味を理解すると比較的簡単にチケットの予約時に使うオープンジョーが理解できます(と思います)
顎を横からみると、口が閉まっている状態だと顎の付け根と唇は一直線です。
顎が開いている状態を横から見ると、顎の付け根の位置は変化しませんが、唇が開き上唇と下唇が離れます。この顎の付け根と上唇と下唇をチケットの出発地と目的地と置き換えてみてください。
閉まっている状態だと、顎の付け根が出発地(成田)、唇(上唇と下唇)が目的地(シカゴ)。一直線です。
例、成田ーシカゴ(往復)
開いている状態だと、顎の付け根が出発地(成田)、上唇が目的地1(シカゴ)、下唇が目的地2(ニューヨーク)。一直線ではなく、横から見ると「く」の字みたいになります。
例、往路:成田ーシカゴ
復路:ニューヨークー成田
つまり目的地が同じでない。フライト(往路)とフライト(復路)の間を他の方法で移動しないといけない。そのようなルートの組み方をオープンジョーと呼びます。
上記の例の場合1つのチケットを使い飛行機で移動できるのは成田ーシカゴ、ニューヨークー成田です。シカゴーニューヨークのフライトは含まれません。つまり他の移動手段を使いシカゴからニューヨークに行かないと復路には乗れません。オープンジョーのことを日本語では「地上移動」といいます。
言葉を変えると、往路目的地と復路出発地が違うことがオープンジョーです。
オープンジョーの魅力は、間の移動を他の手段(他の航空会社のチケット、別のチケット、電車、車などなど)で用意できれば、1回の旅行で目的地2つ楽しめることが可能というところです。
上記は目的地でのオープンジョーの例でしたが、これは出発地にも適応します。つまり往路出発地と復路目的地が違うこと。
例、
往路:成田ーロス
復路:ロスー関空
出発した場所と帰ってくる場所が違います。これもオープンジョーと呼ばれます。
上記の2つのオープンジョーを組み合わせることも可能です。この場合はオープンジョーを2回使ったと考慮されます。
例、
往路:成田ーシカゴ
復路:ロスー関空
さらにオープンジョーは目的地と出発地だけに使えるのではなく、ストップオーバーと組み合わせることも可能なのです。
例、
片道:シカゴーマウイ(ストップオーバー)、ホノルルー成田
この場合マウイで24時間以上の滞在=ストップオーバーで、マウイーホノルルは他の手段で移動しなければいけないオープンジョー。つまりストップオーバー1回とオープンジョー1回使った例です。
ストップオーバーは目的地以外にもう1都市多く滞在できるのが魅力でしたね。オープンジョーも滞在できる都市が1つ増えます。つまり2つ組み合わせることで目的地以外の都市2つで滞在することが可能になります。
上記の例だと、ストップオーバーもオープンジョーも使わないチケットだと、
片道:シカゴー成田
で目的地の成田でしか滞在ができません。
しかしストップオーバーとオープンジョーを使うと、
片道:シカゴーマウイ(ストップオーバー)、ホノルルー成田
マウイ、ホノルル、さらに成田で滞在が可能となります。
Leave a Reply