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バックグラウンド
胸を張って言えるようなことではないのですが、アメリカ生活で感じたことも自分のブログに書き留めておきたいので、私が危うく仕事でノイローゼ(=うつ病)になりかけた経験をシェアしたいと思います。
メンタルの強さは人によって違うので、私と同じ様に感じる人もいれば全くそうでもないと感じる人もいるかと思います。それでも今までで感じたことのない精神状態&感情になったことに気づいたので、ブログ記事にすることに決めました。
今は落ち着いて、こんなブログ記事書けるようになりましたのでご心配なく😂前の職場での出来事です。
異変に気づいた時にはすでに病んでいる
業種柄、仕事が忙しくなって残業しなきゃいけないことも多くあることを理解していたので、期限が迫っていれば夜中でも週末でも働かなきゃいけないことは覚悟していました。
なので提出物の期限が迫っていれば遅れないように仕事をしていました(期限に間に合わなかったことは今現在1回もありません)。もちろんWFHで在宅勤務なので家にいながら仕事。家事もできるだけやりながら仕事もする生活がほぼ1年。
2021年の4月頃からあるボスからのメールが来ると心拍数が一気に上がって苦しくなりました。今までに心臓が苦しくなることなんてなかったため、これはおかしいと思いました。1回きりではなくその後何度もなったため気づきました。
今まで大学、日系企業、大学院、現地採用で色んなボスの下で働いてきました。大学の時は朝8時から夜8時ぐらいまで授業か図書館で過ごし、大学院の時は週80時間の研究を坊っちゃんが生まれるまで約2年ぶっ続けでも大丈夫でした(さすがに子供できてからはそのペースで働けなくなりました)
ボスの考えに100%同意できなくても、ノイローゼになるような経験はありませんでした。なので自分はメンタル弱くはないし、長時間働くこともできる!と思っていました。元々心臓に疾患はないし、大勢の前でプレゼンするのとは違う心臓のバクバクに異変を感じました(結果論ですが、気づけてよかったです)
ノイローゼ(=うつ病)の症状
上記で説明した通り心拍数が一気に上がり苦しくなります。どのタイミングで心拍数が上がるかというと、あるボスからのメール、電話、夜&週末のメールの未読数が増えると無意識に苦しくなりました。この苦しさは一瞬では消えず、数時間持続してしまいます。
ちなみに今の職場ではボス4人ほどいますが、心拍数が上がるのはその中の1人だけ。心拍数と同時に恐怖心も出てきます。「次に何言われるんだろう」「どんだけ緊急のプロジェクトなんだろう」「何怒られるんだろう」(←下記の原因で説明しますが、このボスは人を褒めることを一切しない)
そして本音はこのボスとは一切仕事を今後したくないと感じます。だからメール見たくないし、メールが来ると心拍数が上がる。さらには、メールで表示される名前の左側に丸いアイコンみたいなのがあるのですが、あそこにこのボスのプロフィール写真が表示される設定なんです。だから未読メールでもそのボスのメールを開いているだけで写真が表示される状態。これすら嫌になるレベルにまで達してしまいました。
精神的&肉体的(?)に拒否反応が出ているとも捉えることができるかもしれません。
ボスとやり取りするのが大変&面倒とか言うことは誰にでもあると思います。私が感じたのは大変&面倒じゃなくて「怖い」でした。アラフォーになって人が「怖い」と感じるなんて正直予想してなかった。
ノイローゼ(=うつ病)の原因
いくつもの原因が重なってこんな状況になったんだと思います。思い当たる節全てリストアップします。Toxic bossの定義にバッチリ当てはまるような感じで、この↓YouTubeを見つけた時はあまりにもその通りで笑ってしまうほどでした。やっぱりToxic bossだったんだと納得してしまいました。
マイクロマネージ
- Microsoft Teamのオンラインステータス(available, away, or not available)をSyncさせないといけない(働いている時間を常に把握。夜ステータスがAvailableになっていると9時以降でもチャット送ってくる)
- メールのフォント&サイズの指定
- メールの開封時間をチェック。開封してすぐに返信しないと怒る
- 自分の指示なしでプロジェクトを進めるとキレる。逆に指示を待っているとなぜ自分たちで始めなかったのか?とキレる
- 私のスケジュールが他のミーティングなどですでに埋まっていても、お構いなしに自分のミーティング入れてくるし、いきなり電話もしてくる。電話に出れなかったらフォローアップとして「すぐ折り返し連絡せよ」とメールも来る
夜&週末の区別なし
このボスの平日はクライアントや会社内の人とのミーティングなどがほとんどで、メールの返信をする時間ができるのは午後以降ということが多い。なので夜や週末にメールが来ることがほとんど。
ちなみに同じタイトル(肩書き)の他のボスは滅多に夜&週末メールしてくることはない。勤務時間内にちゃんとコミュニケーション取れば問題なく仕事が進めれる証拠。
来週までに◯◯終わらせて!というタイプのメールではなく、今これして!後2時間後にデータ必要だから調べて!今日中にこれ調べて!明日までに◯◯して!というメールが多い。
言うまでもなくこっちのランチ時間、ディナー時間でも配慮はない。24時間iPhoneを身につけるように指示される。感覚としては朝起きてから夜寝るまで常にメールチェックしなきゃいけなく、週末も当然チェック。バケーション取っている時も念のためチェック。休んでる気分には一切なりません。
プロジェクトはいつも期限ギリギリ
クライアントにいい印象を与えたいのか、Unreasonableな期限を設定してくる。大きなプロジェクトの真っ只中なのに、クライアントの会議中でお願いされたことを3日以内に折り返し報告する!と約束したり。
もちろん実際その期限内にリサーチ&ドキュメントを作るのはそのボスではなく、下で働く私や他のメンバー。
私も含め同じチームの人も期限ギリギリにこのボスとやり取りすると、期限当日は夜中まで働かないといけないことがほとんどになってしまうため、全力でそうならないように努力します。
Unreasonableな期限だけどドキュメントを期限当日にボスに送るのではなく、1-2日余裕を持たせて送る。これで当日夜中まで働かなくて良くなります。しかし、その頑張った分はもちろん残業しないと終わらないレベル。
ところが。。。早めに提出してもボスの都合で毎回結局当日に最終チェック。
この期限ギリギリ問題の根本は、ボスが考えているプロジェクトに必要な時間と実際プロジェクトを完了させるのに必要な時間が大きく異る点。
私とチームメンバーが過去の経験から45時間かかると見積もったプロジェクトを20時間で終わらせろ!と言われることもよくあります。案の定20時間では足りません。無理やり20時間で終わらせようとするときちんと分析&判断できない箇所も出てくる。それに伴いミスだって出る可能性はある。
改善点を具体的に説明しない&欠点のあら探し
どんなに頑張ってUnreasonableな期限に間に合わせても、「あそこがだめだった」などと欠点のあら探し。なんでも完璧でないと気がすまない性格のようです。
面と向かって言われたらグサッとくることも平気で言ってきます。しかも他のチームメンバーの前で(私も言われたし、チームメンバー何人も言われた)
「ここがだめ」「あそこがだめ」
と指摘はしてくるけど、どうだめなのか?どう考えて次改善すればいいのか?を具体的に教えてくれない(Unreasonableな期限のプロジェクトばかりなので、そんな時間がないというのが理由かもしれません)
クライアントに送ったドキュメントと自分が作ったドキュメントのどこが違うのかから学べばいいのですが、どんどんUnreasonableな期限のプロジェクトが来るため復習する時間が与えられない。
例え前回こうしたから今回は前回のように改善しても、コロコロ考えが変わるため、「こうじゃない」と言われることも多々。お手上げ状態です。
Yes or No
よく質問をYes or Noで答えさせたがります。私は科学者なのでYesかNoのあとに理由付けすることが多いのですが、それが気に入らないようです。さらにYes or Noで答えなきゃいけない時は電話越しで話していることがほとんど。ちょっと考える時間さえ与えてもくれない拷問
わからないことがあるから、Yesだと思うけど確認のためにもう一回ReviewするというとYes or Noじゃないからキレる。
逆にYes or Noで聞いてるからYesかNoのみで答えると、You wanna elaborate that a little bit?となぜYesかNoかの理由を聞いてくる。
会議は必ずカメラOn
特にDocumentをスクリーン上にシェアして一緒に作業する必要がない時でも、カメラをOnにしろ!と言われる。
私は他のボスとも働いているので、そっちのボスがカメラOnにしない人なら合わせてOffにします。そのOffにした設定が次のCall時にもそのままのことがあります。つまり、Callに出てからカメラをOnにしないと表示されない。
このCallを取ってからカメラをOnにするには数秒かかります。恐らく5秒ほど。Callに出てカメラがOnじゃないとこの5秒の間でも待てないらしく、カメラをOnにしろとの指示が・・・
このボスにはいい所もある
ボスの全てが嫌ではありません。このボスがしてくれて他のボスがしてくれないこともあります。それはやり方を詳しく教えてくれることです。step by stepで教えてくれます。手取り足取り自分のやり方を教えてくれます(=その方法以外は認めてくれません)。つまりマイクロマネージなんですが、とても丁寧に教えてくれる。この作業を一緒にしてくれる時は学べることがたくさんあります。ただし、丁寧に教えてくれるのはボスが機嫌よく、忙しくない時=かなりレア。1年で2回ぐらい30分ずつしかありませんでした💦
次にボスは自分のチームメンバーを守ろうとしてくれる点。例えばボーナスもらえなかったり、給料が今年上がらなかったら我々ペーペーのために上の人とやり取りして、ボーナスもらえるように交渉したり、給料の交渉もしてくれる(必ずしてくれるわけではないし、必ず給料やボーナスが上がるわけではありませんが手伝ってくれる)
アメリカに来てここまでボスが自分のために上と交渉してくれる人はいなかったので、私は最初びっくりしました。こんなボスがいるんだ!って。
でも1歩下がって見てみると、これって自分のチームを守り、期限ギリギリの仕事をしてもらうために頑張ってくれてたのかなーなんて思ってしまいます。仕事量もすごいけど、プレッシャーが桁違いにひどい。ずっとこのボスについていっている部下はいません。。ボーナスや給料が良くなっても限度があります。
一時的解消法
会社からiPhone支給されていますが、平日の夜と週末はメールを見ないことに決めました。メールのアプリを開かないようにしましたが、どれだけメールが来ているかは数字で表示されてしまいます。
夜&週末にメールをしてくるのはこのボス以外いないので、自分の頭の中では夜遅く&週末に届いたメール=このボスからのメールと考えてしまって(実際そうなんですが)
多少は効果があったものの、それでも未読のメール数が増えるとまだ心拍数が上がってしまったので、時間制限で平日は7時以降アプリに規制かけました。
こうすると設定された時間内はメールの未読数が表示されません。これでかなり精神的に楽になりました。
まとめ
最初は自分が精神的に弱いから心臓がドキドキしてしまうんだと思ってました。でもあるタイミングでYouTubeにToxic bossというのが表示されてヒマだったので偶然クリック。
するとほぼ全ての項目が当てはまったので、これはもしかすると自分が悪いのではなくこのボスにも原因があるんではないか?そう考えるようになりました。
すると全てが納得できました。私と同じようにそのボスと仕事している人もメールが来るとプレッシャーを感じると話していることをその時思い出しました。
この部署は常に新しい人を募集しています。入ってもみんな1-2年でやめていく。先月もチームメンバーが1人やめました。このチームメンバーは前の勤務先では5年ほど働いたけど、このボスの下では1年半持ちませんでした。
もう1人のメンバーはパートタイムとして働きながら学校通うように計画中。そのうちやめてしまうんでしょうか?さらにもう1人は近々産休に入ります。戻ってくるのでしょうか?戻ってきても前のペースで働けるのでしょうか?
この記事を書いている最中にもう1人辞めてしまいました。この人も前の職場では6年ぐらい働いてた経験がある人ですが、今回は3年でした。みんな同じボスの下で働くメンバーです。これは偶然なのか?いや、偶然にしてはここまで人が短期間で入れ替わりするのはおかしい。
今回の記事は長くなってしまいました。仕事でメンタルやられるのは、仕事量や仕事内容(難易度)だけじゃない。実はボスの影響が一番大きいのではないか?自分がボスとなって部下をManageしたことがないので、どれぐらい大変なのかはわかりません。
でも何か変だと気づくまで私の場合、丸1年かかりました。気づけてよかったと思います。
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