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給与明細を見て3000ドル稼いだのに税金とか引かれて、結局2000ドルちょっとしか財布に入らないの??
というような経験をしたことがある人はほとんどだと思います。
つまり、税金を支払っているせいで、自分の手元に残る金額が少ない。
逆に言うと、税金として収める金額が少なければ少ないほど、自分の手元(または口座)に残る金額は多いということですよね?
今日は
税金を課せられる収入額を下げる方法
を説明します
アメリカでのTax bracketは10、15、25%などなどと収入の額によって%が決められています。
税金が課せられる収入額課税所得金額(課税所得金額)を減らすメリットは、Tax bracketを下げることができる可能性があるということが最大のメリットです。
何もしないで25%の税金を支払っていた家族が、ちょっと工夫するだけで15%の税金しか払わなくてもよくなったら、10%の節約です。
70000ドルの10%だったら7000ドルですよ!
しかも1年間で!
10年で70000ドル、30年で210000ドル。
ネブラスカだと立派な家を購入できるぐらいの金額を節約できるということです。
この課税所得金額を減らす効果的な方法は
401k
Traditional IRA
HSA
401kは最大18000ドル(2016、2017年)
Traditional IRAは5500ドル(2016、2017年)
HSAは家族で6750ドル(2016、2017年)
ということは最大
30250ドル(片働き)
53750ドル(共働き)
課税所得金額を減らすことが可能です。
Tax bracketが25%の家族でしたら、最低でも
30250ドル(片働き)x25%=7562ドル節約
53750ドル(共働き)x25%==13437ドル節約
もし401k、Traditional IRA,HASのおかげで収入額課税所得金額が25%から15%のTax bracketになったとしたら、
さらに節約できるということですね。
401k、Traditional IRA,HSAに入れたお金は投資で増やすことができるので、実際には上記で計算した節約額よりも多く節約しているという考え方もできると思います。
例1
共働き家族(収入100k)で投資しない場合
上記の方法で一切収入額を減らさないと、Tax bracketが収入の75301~100000ドルに対しては25%(6175ドル)で、18551~75300ドルに対しては15%(8512ドル)、それ以下は10%(1855ドル)なので、
支払わないといけない税金は年間で16542ドル。
手取り金は83458ドル
例2
共働き家族(収入100k)で投資する場合
では上記の方法で53750ドル税金が課せられる収入額を減らしたらどうなるのか?
課税所得金額は46250ドルです。
これはTax bracketが25%ではなく、18551~46250ドルに対しては15%(4155ドル)で、残りは10%(1855ドル)です。
つまり、6010ドルしか税金を支払わなくてもいいわけです。
手取り金は40240ドル
では税金として支払うはずだったこの差額10532ドル(16542-6010)はどこに行ったのか?
口座にあり、投資されるわけです。
例1と2では手元にあるお金の金額があまりにも違うので、例1も75000ドルのうち40240ドルを生活費として使い、残り(34760ドル)は投資すると仮定しましょう。
すると、
例1
投資口座に毎年34760ドル投資。(キャピタルゲインは15%課税されます)
例2
401k、HSA、Traditional IRAに合計で53750ドル投資(キャピタルゲインは課税されません。リタイアメントアカウントの特権でしたね)。
さて10年後、20年後どうなるかみてみましょう!
毎年5%のリターンとして計算しています
年数 | 例1 | 例2 | ||
401 | HAS | IRA | ||
1 | 34760 | 18000 | 6750 | 5500 |
2 | 72996 | 37800 | 14175 | 11550 |
3 | 113144 | 58590 | 21971 | 17903 |
4 | 155299 | 80420 | 30157 | 24573 |
5 | 199562 | 103340 | 38753 | 31576 |
6 | 246038 | 127407 | 47778 | 38930 |
7 | 294838 | 152678 | 57254 | 46652 |
8 | 346078 | 179212 | 67204 | 54759 |
9 | 399879 | 207072 | 77652 | 63272 |
10 | 456372 | 236326 | 88622 | 72211 |
11 | 515688 | 267042 | 100141 | 81596 |
12 | 577971 | 299294 | 112235 | 91451 |
13 | 643367 | 333159 | 124935 | 101799 |
14 | 712034 | 368717 | 138269 | 112664 |
15 | 784133 | 406053 | 152270 | 124072 |
16 | 859838 | 445256 | 166971 | 136050 |
17 | 939328 | 486418 | 182407 | 148628 |
18 | 1022792 | 529639 | 198615 | 161834 |
19 | 1110430 | 575021 | 215633 | 175701 |
20 | 1202449 | 622672 | 233502 | 190261 |
1245345 | 380521.9 | |||
合計 | 1126362 | 1673432 |
例1の場合はキャピタルゲイン507249ドルの15%=76087ドルを除いて貯まった金額が20年で1126362ドル
例2はキャピタルゲインかからないのですが、引き出すときに税金(10%と仮定)がかかるので1673432ドルが口座に貯まります。
差額は547070ドルです!
ハーフミリオンの差
どうでしょう?
全く同じ金額を稼いで、同じ生活をしても、ちょっと工夫するだけでこれだけの差がでてしまいます。
どれだけうまく税金を支払わないようにするかが最大の鍵です。
今あるシステム(401k、Traditional IRA, HSA)を最大限に利用し、できる限りその恩恵を受ける。
ちょっとマイル&ポイントにも共通する点があると思いますがどうでしょう?
今あるシステム(クレジットカードボーナス+色々な裏技)を最大限に利用し、できる限りその恩恵(ほぼ無料で旅行または、ビジネスクラスなどでの旅行)を受ける。
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大阪球場 says
Rikuさん
Tax Bracketについてちょっと気になる表現がありましたので、ご連絡しました。
読者の皆様が誤解しないようにと思いまして、でしゃばりました。
ごく簡単に説明しますと、独身で所得が$9300のAさん、$9400のBさんがいたとします。
2017のTax Bracketはこうです。
10% $0 – $9,325
15% $9,326 – $37,950
Aさんの税金は$9300 X 10%=で$930です。
Bさんの税金は$9400 X 15%=$1410になるかと思いきや、
$9325 X 10%=$932.50
$75 X 15%=$11.25
$932.50+$11.25=$943.75です。
そりゃそうですよね、AさんとBさんの所得の差は$100しかないのに、税金で$480も差が出たのでは、
Bさんはやってられません。Bさんも$9325を超えそうになったら急に働くのをやめてしまいます。
と言うことで、でしゃばってしまいましたが、よろしくお願いします。
rikumiley says
大阪球場さん
コメント&記事内の間違い訂正ありがとうございます。
なるほど、そのようにTaxは計算されているのですね。間違って理解していました(今晩記事を訂正します)ご指摘ありがとうございます。
となると、私が誤解して計算したようにはうまくいかないのですね。
しかしTax bracketを下げることで得られるベネフィットは変わらないということですね。
アーリーリタイアが目的であれば、tax bracketが低ければ低いほどtaxを支払わなくてもいい=できるだけ401kやT―IRAに入れた方がいい。という結論は変わらないと思います(RothとTraditionalどちらがいいかは人によって色々意見があると思いますが)
GOOOO says
いつも記事を参考にさせていただいています。
質問なのですが、401Kとtraditional IRAは同時に預け入れできるものでしょうか?
といいますのは自分の会社ではオンラインでこれらの拠出について、
給料天引きされるように申請できるのですが、
どちらかを選ぶようになっています。
そのため401KにMAX拠出しています。信託先?はfidelityという会社です。
もし両方に拠出できるのでしたらおっしゃるようにtraditional IRAにも拠出しようと思うのですが。。
rikumiley says
GOOOOさん
コメントありがとうございます。
401kとtraditional IRAは別物なので両方同時に利用することができます。401kは年間18000ドルまで、traditional IRAは年間5500ドルまで入れることができます。
401kの場合は会社の給料から税金を支払う前に天引きされます。traditional IRAの場合会社によっては401kと同じように給料から税金を支払う前に天引きしてもらうことも可能です。
または自分の銀行口座からtraditional IRAに入れる。するとこの時点では税金を支払った後のお金を使ってるのですが、タックスリターンの時期になるとtraditional IRAのアカウントがある投資会社から書類が送られてきて、それをタックスリターンのときに使うと給料から税金が引かれる前のお金でtraditional IRAに入れたときと同じようになるように調整されます。
つまり直接銀行口座からtraditional IRAにお金を入れたからと言ってtax benefitがないというわけではありません。401kと同じtax benefitがあります。
GOOOO says
返信ありがとうございます。
両方拠出できるとの事、さらに今からでも2016年のTax Returnに間に合うとのことで、早速VanguradにTraditional IRAの口座を開いて拠出しました。
確かに将来税金を取られるし、途中出金によるペナルティなどもありますので最終的に得になるかどうかは分かりませんが
自分は特に投資もしていないですし
とりあえず税金を少しでも取り戻すことができて満足です。
rikumiley says
GOOOOさん
無事にTraditional IRAできたようでよかったです。ちなみに私もVanguradのTraditional IRAを2016年から始めました。
もしアメリカでリタイアされる予定でしたら、Rothに入れ替えて、少しずつ引き出していけばペナルティーも税金も支払わなくても大丈夫ですよ。
長い目で見ると確実に得だと思います。キャピタルゲインに対しても税金かかりませんし、上記の裏技を使えれば最終的に税金を支払わなくてもいいのですから。
私は将来日本へ帰るかアメリカでリタイアするかはわかりませんが、とりあえずできることを今やっていこうかな~と思っています。