目次
バックグラウンド
この記事ではアメリカで働くこと。転職をすることについての私の体験をシェアしたいと思います。当ブログのもう1つのフォーカス「アーリーリタイア(FIRE)」関連の記事です。
アメリカで3つの職場で働いた転職経験も踏まえてまとめます。
Job postingはインターネットに出ていないことがほとんど
皆さん仕事を探す時、どのように仕事を探しています?
ほとんどの人の場合、インターネットで検索して出てきた仕事に応募すると思います。
または、リクルーターからこんなお仕事どうですか?と紹介されて応募する形ですよね。
でもアメリカではインターネット上に出ているJob postingは全体の半分以下と言われています。
ではインターネットに出てこないJob postingはどうなっているのか?
インターネットに出てくる前に、知り合い、他社からの引き抜きなどで全て決まってしまうので、それ系の仕事はインターネットでは応募されない。
インターネットで応募されている仕事には誰でも応募できるため、競争が激しくなり、Job offerもらうのも大変。Interviewすらなかなかしてもらえないケースもあります。競争が激しいからです。
逆にインターネット上に出てこないJob postingを知れる状況に自分を持ってこないといけないのが最初は大変ですが、ネット上に出ていないので応募できる人が極端に少ない。
そして多くの場合、Referralなどで決まることが多いため、Interviewしてもらえるところにたどり着きやすい。Interviewで大きく失敗しなければ結構な確率でJob offerがもらえるケースが多い。
自分の肌感覚ですが、プロフェッショナルと呼ばれる職業や特別な資格が必要な職種に多く見られる現象です。
もちろん職種などに大きく左右されますが、ネット上に出てくるJob posting以外にもあるんだ!と知ることが大切です。
ネットワーキングの大切さ
ネットに出てこないJob postingに声をかけられることが転職への最短経路。
ここで大切になってくるのがネットワーキングです。
よくアメリカだとネットワーキングイベント(学会もある意味そんな要素あり)みたいなのがありますが、このようにして知り合うことがネットワーキングと呼ばれることがほとんど。
ただし、上記のネット上に出てこないJob postingのReferralやHead huntingは違うタイプのネットワーキングであることが多い。
その違うタイプのネットワーキングとは、普段自分が仕事している同僚や上司との繋がりのネットワーキングです。
つまり、自分がどれくらい仕事ができるのか?どれぐらい知識があるのか?を直接知っている人との繋がりがとても大切。ネットワーキングイベントで名刺や連絡先(LinkedInなど)交換しただけの上っ面の関係から転職の話が進むことは少ないのです(もちろんゼロではありません)
アメリカ企業が人を雇いたい場合、最初にInternalに最適な人がいないかを判断。それと同時進行で従業員の知り合いでJob descriptionにマッチした人がいないかも考慮。
Facebookなどは従業員の知り合いのReferralなら知り合いが採用されたらReferral bonusとして5,000ドルほどもらえるシステムがあります。リクルーターに紹介料を支払わなくてもよく、従業員が直接会社のいい点&悪い点も説明できるので、長期で働いてくれる人が入りやすいというメリットもあります。
企業にとっては費用かからず、しかもいい人材を見つけれるReferralは最高なのです。
上記の話に戻りますが、だからこそネット上に出てくるJob postingは実際の半分以下という結果に結びつきます。Winst0nさんも同じようなことツイートしてました👇
これも基本知識だがエージェントは入社が決まった候補者の年収の約30%(企業との規約による)が自分の業績に乗る。年収高い候補者を沢山捕まえたいのはこれが理由。個人エージェントになれば年収3000万円の人を3人決めれば自身もその瞬間に3000万円懐に決まるのでみんな独立エージェントになりたがる。 https://t.co/kB33xdK7Wz
— Winst0n@NY🇺🇸ウォール街 (@Winst0n_NY) June 23, 2021
リクルーターからメールがたくさん
アメリカはなぜ転職が盛んか?について話をします。
まず、たくさんのリクルーターがアメリカにいます。リクルーターの仕事は企業のJob postingにマッチした人材を紹介することで、紹介料をもらう。
リクルーターの紹介料=給料なので、リクルーターから転職しない?のメールが会社のメールアドレスに結構多く届くかと思います。
リクルーターの質もピンキリで、数打てば当たる的なアプローチで、とりあえずちょっとでもかぶってそうな知識があればJob posting情報送ってくるリクルーター
分野を絞って◯◯リクルーターとなり、LinkedInのプロフィールを分析し、その分野の人たちだけをターゲットにするリクルーター
自分が転職する気なくてもメールアドレスと自分の専門分野がネット上に出ていれば誰しも1度はリクルーターからメールがきます。
例えばLinkedInに自分は英語と日本語話せる!と書けば、アメリカで日本語が話せることが条件のJob postingをメールで送ってくるリクルーターも多くいるでしょう。
自分が長く働きたい会社でも周りの入れ替わりが激しい=仕事環境変化
よりよい仕事環境を求めて転職するアメリカの文化とリクルーターの存在で、アメリカの企業で働いていると周りがどんどん転職する姿を目にすると思います。
もちろん同じ職場の人が転職すると聞いたら理由を聞いてみる人も多いのではないでしょうか?そこで耳にするのは現職場のデメリットと新職場のメリット(本音を教えてくれる人は少ないですが)
聞いている側としては「なるほどな~ここよりももっといい仕事環境があるのか!」と無意識のうちに頭で理解。
もし直接転職理由を聞かなかった場合でも、周りがどんどん転職し始めると「この職場なにかヤバイのかな?」と感じる人もいるでしょう。アメリカの企業はこれが顕著です。驚くほどのスピードでどんどん辞めていきます。
すると自然と「自分も今は転職に興味ないけど、ちょっとだけリサーチしてみようか!」となります。
リサーチしてみると自分にとってもっとぴったりの企業が存在することがわかり、自分も転職を狙う。
このサイクルがアメリカでは多い印象です。
自分はこの会社で長年働きたい!と思って入った。でも周りが転職どんどんすると、自分が長年働きたいと思っていた職場が変わってしまう可能性もあります。
例えば、自分がこの職場に転職した一番の理由は、ボスが自分の分野で知識&経験も豊富。その人の下で働きながら自分も将来同じようなキャリアーを目指したい。
ところがそのボスは数年後転職してしまったらどうでしょう?
自分のRole modelが会社からいなくなり、違うボスの下で働くことになるでしょう。新しいボスとは考えが合わない場合、今まで最高だった職場が大きく変わってしまいます。
自分がこの企業でこのボスの下でずっと働きたい!と思っていても、転職が盛んなアメリカでは自分の理想仕事環境を保つことは難しいことが多々あります。
ボスだって人間なので自分にとっていい話であれば転職するでしょう。
アメリカの職場環境の変化は激しい。特に日本企業に慣れているとなおさらです。
解雇される前に行動(=転職)する人も多い
アメリカの企業はその時の業績で一気に人を雇ったり、一気に解雇する傾向があります。
ビジネスなので仕方ないし、これがアメリカ企業の文化でもあるので、自分がコントロールできることでもありません。
私も解雇された人を何人も見てきましたし、明日は我が身という気持ちで働いています(できることは限られていますが😅)。ここで私が学んだことをシェアします。
会社の業績不振&マネージメントの戦略不透明さを不安視し転職していく人も多い。
自分の身は自分で守る的な考えです。沈みそうな船に身を委ねるだけでは勝てない。
だから状況を判断し自分が突如解雇される可能性を避けるために転職。
アメリカ企業は数字を元に行動するケースがほとんど。勤続年数が長くても、上の方のポジションでも、家族&子供がいても、ホリデー前であろうが、企業が定めた一定条件をクリアできない人は業績傾いている時ざっくり切られる。
だからこそ自分の力をMAXで発揮できる仕事環境を求めて転職するケースが多い。居心地がいいからという理由で自分の力を十二分発揮できない仕事場にいると、将来犠牲になる可能性がある。
業種やその企業によってもちろん変わってきますが、長年働いている人が多く、自分の実力も発揮しやすい仕事環境を見つけるにはTrial & errorしかありません。実際働いてみないとわからないことだらけですもんね!
専門性が最初から高い仕事が多い
日本だと部署関係なく色んな仕事を体験できる企業が多いです。
いい言い方をすれば、たくさんの知識を身につけることができる。悪く言えば仕事内容は雑用も含む会社から指示されたこと全て。
アメリカだと最初からはっきりと仕事の専門分野が決まっています。
自分はマーケティングしたいから、Marketing coordinatorに応募する。そんな感じ。
とりあえず卒業したから◯◯会社の総合職みたいなのに入って、そこからやりたい分野を絞っていきたい!
とはアメリカではなりません。
最初から専門を決めて応募するので、途中で違う分野の仕事をしたくなった場合、転職をすることがほとんど。
そして同じ専門でも自分の上のポジションが空いていない場合、他の企業に空きがあるか調べてあれば転職。
Marketing coordinatorがある程度経験積んで今の会社でMarketing Managerになれないなら、違う会社でMarketing Managerとして働いたほうが、待遇もいいし経験もつめる。そして何より次のStepping stone(=将来の転職に有利)となります。
まとめ
アメリカで転職すると給料が上がる。だから転職する人が多い!というのは有名な話です。
だたし、それ以外にも色んなFactorがある。この記事でそれが多少伝われば嬉しいです。
会社が雇用を守ってくれる保証がないから転職が多い。
よりいい人材に長期で働いて欲しいから企業は条件のいいオファーをする。
人件費がその分高くなるから業績不振の時は人員削減しないといけない。
解雇される前に自分から転職してよりよいPositionへ。
この繰り返しなんだと思います。
私の理想は同じ会社で長く仕事をしたい。そのためにロケーション、収入などのベネフィット、子供の学校も含め判断してきました。
でも理想とは逆に転職何度かしている。それはなぜだろう?と冷静に分析してみて感じたことをこの記事で皆さんとシェアしました。
現在絶賛転職活動中(もうすぐ決まる?)なので、タイムリーな記事ありがとうございます。 文句なしで全て同意です! アメリカ転職では人脈が本当に大事ですよね。インターネットに出た時点でその求人はもう古いという話しは、私も人材紹介会社から聞かされました。 私も理想は同じ会社で長く…なのですが、転職してますし、転職しようとしてます…😅
あと、アメリカ人は入りたい会社のために引越しすると言うよりは、今住んでいる家から通える範囲で仕事を探す傾向が強い気がします。転職で引越しと言う人は私の周りにはいないんですよね。田舎だけの傾向かもしれませんが…😅
Kenさん
あら、Kenさんも転職活動中ですか?仲間ですね😊
アメリカは広いので自分の分野の会社がある地域にいればある程度は引っ越ししなくても転職できそうですが、同じ州内で探す!となると結構仕事探すの難しい分野もあると思うので、難しいですよね。
特に子供がいると学校のこととかあるのでさらに引っ越しは難しくなります=州を跨ぐ転職がしにくくなる。
陸さん、
そうですよね、仕事の分野によって転職のし易さは異なりますね。
子供の学校を考えると、転職に限らず引越しも難しいですねー